聞こえちゃいけない声、しなかったか?



俺の頭まで移動してきた手

手から腕、肩をたどり下から見上げるように声の主の顔を探す。





「七瀬」





コートについた真っ白のファーに顔を埋めるようにしてこちらを見ているのは

紛れもない七瀬だ。