〜4月〜
「いつまで寝てるの?里愛ちゃんもう待ってるよー?起きなさい」お母さんの声で目を覚ます杏奈は、今日から中学二年生になる。時計を見ると7時10分、急いで制服に着替えると、かばんを持って家を飛び出した。
「行ってきます!」
「杏ちゃんおはよー」
後ろで髪をまとめた、美人でスタイルのいい幼なじみの里愛が先に挨拶してくれる。
「里愛おはよー」
「同じクラスかなー?」
「だといいねー」
「里愛は裕翔君と同じクラスだといいね」
里愛は最近彼氏ができたみたい。
「もう杏ちゃんやめてよー」
顔中真っ赤にして里愛が照れている。