「いや、あの、付き合ってほしいわけじゃなくて! あ、付き合ってほしいことは付き合ってほしいんだけど!」
「……?」
「だからその、天文部の部室まで付き合ってほしいの! お願い一緒に来て!」
坂井君の目の前で鍵をチャラチャラと振り回して見せてから、あたしは恥ずかしさを隠すように急ぎ足で歩き出した。
そして、あることに気がついてピタッと足が止まる。
「……ねえ、坂井君」
「なに?」
「天文部の部室って、どこだか知ってる?」
「知らねえよ」
背中から聞こえてくるその声に、あたしの顔はパーッと赤くなってしまった。
肝心の部室の場所、千恵美ちゃんから聞きそびれてた! どうしよう!
「なに? お前、天文部に用があんの? 場所がわかんなくて、連れてってほしいってこと?」
恥ずかしさのあまり、声も出せずに悶絶しているあたしの背後から、呆れたような声が近づいてくる。
「俺も知らないけど、部室なら第二体育館の渡り廊下の方にあるんじゃね?」
そしてそのままあたしの横を通り過ぎて、彼は第二体育館の方へ向かって歩いていく。
ボケッと坂井君の背中を見ていたら、こっちを振り返りながら彼が言った。
「なにしてんの? くれば?」
「……?」
「だからその、天文部の部室まで付き合ってほしいの! お願い一緒に来て!」
坂井君の目の前で鍵をチャラチャラと振り回して見せてから、あたしは恥ずかしさを隠すように急ぎ足で歩き出した。
そして、あることに気がついてピタッと足が止まる。
「……ねえ、坂井君」
「なに?」
「天文部の部室って、どこだか知ってる?」
「知らねえよ」
背中から聞こえてくるその声に、あたしの顔はパーッと赤くなってしまった。
肝心の部室の場所、千恵美ちゃんから聞きそびれてた! どうしよう!
「なに? お前、天文部に用があんの? 場所がわかんなくて、連れてってほしいってこと?」
恥ずかしさのあまり、声も出せずに悶絶しているあたしの背後から、呆れたような声が近づいてくる。
「俺も知らないけど、部室なら第二体育館の渡り廊下の方にあるんじゃね?」
そしてそのままあたしの横を通り過ぎて、彼は第二体育館の方へ向かって歩いていく。
ボケッと坂井君の背中を見ていたら、こっちを振り返りながら彼が言った。
「なにしてんの? くれば?」