1時間が経った。青蛾は、途中で考えがまとまったら教えてと部屋を出た。それからずっと考え続けている。答えの導きを右往左往させて、終わりの無い問答を繰り返していく。
更に1時間が経過した。考えすぎて疲れたのか、突っ伏して寝ていたようだ。しかも、頭が相当痛い。
(今までこんなに悩んだことあっただろうか。今まで私は、流れるままに過ごしてきた。いつまでも暗い暗い闇の生活だった。そんな私に、人里の人達を救うなんて…。いきなりすぎるし、何よりも私には無理だよ……。……でも、前の世界よりかは、いい生活になりそうだし……やって、みようかな)
雨那は、決心した。世界を救うとかより、この世界に馴染めるかを見定めるのに賭けてみようと決めた。暫くして、青蛾が帰ってきて、自分の思いを伝えた。
「……そう。では、私の計画に参加してくれるのね」
「…はい。まず、この幻想郷を知りたいというのがひとつですが…私に可能性があるというのなら…ぜひ、やりたいと思っています」
「良いことだわ。では、私と手を繋いで?想雨天計画の本部へ案内するわ」
雨那は、青蛾の手を握り、目を閉じた。青蛾は、ぶつぶつと呪文詠唱をした途端、部屋から寺の本堂へと風景が変化した。
「今日から、ここが私達の家よ」
辺りを見渡すと、とても太く高い木柱が約100m先まで並んでおり、少し薄暗い。奥には、大仏のように大きなものが、うっすら見える。
「奥に、進みましょうか」
ゆっくりと足を踏み出し、寺の奥へと進む。終点に近づくと、先程まで見えなかった仏像(?)と、その下に、一人の女性が座禅を組んでお祈りをしていた。仏像の方は、大仏とは違って、とても変わった形をしている。この世の物とは思えない異形が、こちらを見つめているようにみえる。
(あ、あれって……)
雨那にはわかる、あの異形が。昨日の堕ちた神、ミヅハノメノカミだ。
「あの……青蛾?あれって……」
「……ミヅハノメノカミ。水の神だけど、その昔、洪水を起こし、嵐を呼ぶと言われているわ。」
「神なのに…悪いことしかないね」
「そう…、でも、最初は本当にいい神だったのよ…」
更に1時間が経過した。考えすぎて疲れたのか、突っ伏して寝ていたようだ。しかも、頭が相当痛い。
(今までこんなに悩んだことあっただろうか。今まで私は、流れるままに過ごしてきた。いつまでも暗い暗い闇の生活だった。そんな私に、人里の人達を救うなんて…。いきなりすぎるし、何よりも私には無理だよ……。……でも、前の世界よりかは、いい生活になりそうだし……やって、みようかな)
雨那は、決心した。世界を救うとかより、この世界に馴染めるかを見定めるのに賭けてみようと決めた。暫くして、青蛾が帰ってきて、自分の思いを伝えた。
「……そう。では、私の計画に参加してくれるのね」
「…はい。まず、この幻想郷を知りたいというのがひとつですが…私に可能性があるというのなら…ぜひ、やりたいと思っています」
「良いことだわ。では、私と手を繋いで?想雨天計画の本部へ案内するわ」
雨那は、青蛾の手を握り、目を閉じた。青蛾は、ぶつぶつと呪文詠唱をした途端、部屋から寺の本堂へと風景が変化した。
「今日から、ここが私達の家よ」
辺りを見渡すと、とても太く高い木柱が約100m先まで並んでおり、少し薄暗い。奥には、大仏のように大きなものが、うっすら見える。
「奥に、進みましょうか」
ゆっくりと足を踏み出し、寺の奥へと進む。終点に近づくと、先程まで見えなかった仏像(?)と、その下に、一人の女性が座禅を組んでお祈りをしていた。仏像の方は、大仏とは違って、とても変わった形をしている。この世の物とは思えない異形が、こちらを見つめているようにみえる。
(あ、あれって……)
雨那にはわかる、あの異形が。昨日の堕ちた神、ミヅハノメノカミだ。
「あの……青蛾?あれって……」
「……ミヅハノメノカミ。水の神だけど、その昔、洪水を起こし、嵐を呼ぶと言われているわ。」
「神なのに…悪いことしかないね」
「そう…、でも、最初は本当にいい神だったのよ…」