あたしは正直に頷いた。
グラウンドを見つめながら聞いてくる莉子の凛とした声。
「じゃあ、今度は逃げちゃダメだよ?」
「でも、何を話したらいいか……っ、向き合うってことは……」
つまり向き合うとはどういうことなのかイマイチわからなくて。
逃げないってことはもちろん理解してる。
けど、目を伏せて煮え切らないことをぐずぐず言ってしまう。
「三葉、前を向いて」
「うん、そう前を向いて向き合って……」
「違う!前見て……!」
莉子の、叫ぶような声……。
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