「ごめんね。覚えてないみたい。」
「あ、はい。私がただ覚えてるだけなので……。」
「じゃ、これからよろしくってことで!」
明人くんは、本に目を落とした。
私は彼の記憶に残れていなかったのだと感じた。
HRが終わり私の周りには沢山の人が集まって来た。
「日向さんは、どんな部活入ってたの?」っと長い髪の女の子が聞いてきた。
「えっと、茶道部に入ってたよ!」
「好きな人のタイプは!どんな人ですか?」
次は日焼けをしているいかにもスポーツ系の部活に入ってそうな男の子が質問してきた。
「え、えっと……」
答えづらそうなのを察してくれたのか
「そんなの答えにくいでしょ!ばかじゃないの!?」っとポニーテールの女の子が言ってくれた。
「ごめんね?こいつ馬鹿だからー!」っと笑って言うポニーテールの女の子。
「私、白石 凛って言うんだ!よろしくね!日向ちゃん!」
白石さんは自己紹介をしてくれた。
それに続いて
「お、俺!安堂 宗太!サッカー部!よろしくな!」
あ、やっぱり、スポーツ系の部活だったんだ!予想当たった!
「私は、神山 穂花って言うの!よろしくね!私はテニス部なんだ!」
神山…?って明人くんと同じ苗字?
「神山くんの従兄弟なんだよ!穂花は!」っと白石さんが教えてくれた。
「明人ってさ、カッコイイのにさぁ〜。告白とか全部断ってるんだって〜」っと穂花ちゃんが言っている。
「そ、そうなんだ!」
「たくっ……もったいねーよなぁ〜」
「あの!桃香ちゃん!」っと声を掛けてくれたのは、朝の桜のところにいた狐川 小波くんだった。
「おぉ!コンじゃん!」っと安堂くんが言っていた。
ホントに、コンって呼ばれてるんだ…
「小波くん?どうかしたの?」
「良かったらでいいんだけど…校内案内してもいいかな?」
「え?いいの!?ありがとう!お願いします!」
小波くんが校内を案内してくれることになった!