ガラガラ
職員室のドアを開け中に入る

1人の先生と目が合い
その先生が近づいてくる。
「お前が、日向 桃香か?」
「はい!日向 桃香です!」
「お前、俺のクラスな!2年3組の担任の香澄 孝介だ!」
「は、はい!よろしくお願いします!香澄先生!」
私は先生と職員室を後にした。
廊下を歩いていると窓から登校してくる生徒が見えた。
1人見覚えのある男の子が歩いていた。
神社で見かけた男の子だった。
あの子も学生だったのか〜っと思いつつ先生について行った。
2年3組の教室の近くの特別教室へ入り、ここで待つように言われ香澄先生は出て行った。
香澄先生はイケメン教師って感じで、若いし女子からモテそうな顔立ちだった。

待つこと15分……
HRが始まってる時間だ。
ガラッとドアが開き香澄先生が「来い!」っと私に一言いって、私は鞄を持ち香澄先生について行った。
教室はガヤガヤと話し声が聞こえる。
香澄先生が「ここで待ってろ」と行ったので、2、3分待っていた。
教室からは「えー!転校生!?」っと言う声が聞こえる。
そうです、私が転校生ですっ!ってふざけてる場合じゃない!
「おい!入ってこい!」っと香澄先生の声が聞こえ教室に入ると、一斉に視線が私に向いた。
香澄先生の近くに立つと、香澄先生は黒板に私の名前を書いていて「お前らの新しい仲間だ、自己紹介しろよー」っとゆるい感じに言われた。
「えっと!ひ、日向 桃香っていいます!東京の美憲高校から転校してきました!よろしくお願いします!」っと言い勢いよく頭を下げた。
パチパチパチと拍手が聞こえた。
頭を上げると、朝の桜の木の前の男の子が目の前に座っていた。
ニッコリと私に微笑みかけてくれた。
その笑顔に少しキュンっとなってしまった。
「日向は、あそこの窓側の一番後ろな!」っと言われ席に向うと……
「あ、朝の!」
「へ!?」っと思わず変な声が出てしまった。
「日向!さっさと席つけ!」
香澄先生に怒られてしまったので席に着くと、隣の席の彼が
「朝、神社に来てた子だよね?」
「う、うん!」
「やっぱり!俺、神山 明人って言うんだ!よろしくね!日向さん!」
「え?神山……明人くん?って……え?明人くん!?」
「え?ど、どうしたの?日向さん?」
「わ、私!あの、小さい頃…少しだけ夏休みに来てたことがあったんです!」
「う、うん?それで?」
「明人くんと、一緒に遊んだ事あったから凄く記憶に残ってて!」
「僕と?遊んだことあるの?」
「お、覚えてないんですか?」