「やっぱり着てないーっ!!」
玄関のドアを開けると、すぐに聞こえてきたのは春菜の声。
春菜は、後ろ髪をアップに、シュシュで、お団子型にしている。
買った服も似合ってるし
大人っぽい雰囲気――…
「どうしても着なきゃダメ…?」
「ダメッ!!
もうーっ!時間無いんだからね?
入ってもいい?」
「いいけど……」
あたしの腕を引っ張り、部屋へと連れてく春菜と香歩。
「……き、着替えるっ!!
着替えるからっっ!!」
「早く着なきゃ置いてっちゃうからねー?」
目の前で着替えるのは少し恥ずかしいあたしは、2人を部屋の外へ押し出した。
数分が経って、扉を叩く音がした―――…。