葵本たちが座り始めると、いつも通り話をし始めるのは誠也。

「夏休み、どうしよっかー?」

もうすぐ高校生活初めての夏休みがやって来る。


イベント大好きな誠也が皆で夏休みに、どこかへ行こうと言い出した。


「どうしよっかー?」

「お祭りは絶対だよねーっ!」

「そういや、20日に港の近くで祭があるって電柱に貼ってたなー」


皆も、誠也の提案には大賛成のようで楽しそうに、はしゃいでいる。


フェンスに、もたれ掛かりながら笑っていると葵本と目が合って、すかさず手招きをした──…。