──side苺── 目、そらしちゃったぁ──。 一瞬、目が合って姿を見ただけなのに誰だか分かった── ドキドキが鳴り止まない── ──壱くんだ。 入学式の日、教室の前で会ってから、あたしの胸は脈打っている── ──野上 壱くん。 自己紹介の時から忘れられない名前──。