──side壱──
昼休みになって
誠也の提案で、俺らは屋上で昼飯を食べることになった。
入学式の翌日と変わらず食堂には、たくさんの人が並んでいる。
その日以来、お弁当じゃないときは時々、通学路にあるコンビニに寄ってから高校に行くようになった。
屋上に行くと、最上階に来るまでが面倒なのか、思っていた以上に人が居なかった。
ほとんどの生徒はクラスか食堂なんだろうな──
「うぉっ!貸し切りじゃんっ」
そう言いながら軽く伸びをする誠也。
「腹減ったっ!早く食おうぜっ」
そう言って適当にフェンスに、もたれ掛かり座り込み、食べ始める章吾。
「壱、ほんまそれ好きなー?」
フェンスにもたれ掛かり、俺も食べよーと思い、袋から取り出したパンを見て少し呆れ口調で笑いながら隼人が言った。