昼休みになって
あたしたちは、食堂の壁際に設置された自動販売機に向かう。
食堂をはじめ、中庭、クラスでは、話をしながら昼食を食べている生徒で染まっている。
あたしは、紙パックの自動販売機の前に立って、好きなジュースを探していた。
「あっ! あったぁ~っ!」
探していたのは、甘いイチゴミルク。
大好きなジュースを持って、あたしは幸せそうな顔をした。
「ほんと、それ好きだねー」
あたしの右横に来て、相変わらずだね。とジュースを覗き込み笑う実咲。
「ほんっとに幸せそうな顔するもんねーっ」
ほほえましくあたしを見ながら言う香歩。
「一回飲んでみたけど、それ甘すぎない?」
そう言いながら、あたしの後ろで、首に軽く手をまわして抱きしめる春菜。
抱き心地いいーッと無邪気に後ろで笑っている。