──side壱───
今日に間に合うようにって注文したんだけどな……。
壊した日に、メガネ屋に持っていったけど、引き渡しは明日。
クラスに入って最初に視界に入ったのは座席表。
それを間近くまで行って見ようとすると、ちゃっかりと先に後ろから教室に入っていた誠也に呼ばれた。
「壱─っ!!壱の席、ここっ!」
そう言って机に指をさす誠也のもとに歩いていく。
先生が来て、皆がそれぞれ自分の席に座った瞬間──……
ほんの1秒ほどだったけど、苺と目が合った──。
状況が状況だけど
初めて女の子と手を繋いだことには変わりない──……
思い出しては、またドキドキしていた──。