ドキドキが止まらない──…

深呼吸をしていると、野上くんの声が聞こえてきた。


「あの…さ…」

途切れ途切れで
いつもとは違う、落ち着かない様子の声だった──…。


なんだろう──…


ドキドキして黙っていると、
ポケットから何かを取り出して渡してくれた──…。


カバンの中からは、少し温もってしまったイチゴミルク。


それを受け取って、
眺めている間に真剣な表情で、あたしに向かって言った言葉は─────…。