連絡を済ませたあと
ベランダに居る野上くんのもとへと向かった──…。


「──…寒くない?」

「俺は大丈夫だけど、葵本は平気? 寒くね?」

あたしの方を振り向き、答えてくれた。


「うん、大丈夫だよーっ」

そう言いながら野上くんの隣へと向かった。


大丈夫だって言ってるのに
何も言わずに、上着をかけてくれた──…。


「──…これっ!」


渡したのは、小さな袋。

渡す瞬間、ドキドキして頭の中は、いっぱいいっぱい────…。


誕生日ケーキ以外に
もう1つ別に作ったマフィン。


渡した時、すごく驚きながらも喜んでくれていた。



サプライズ、成功かな──…?

その笑顔を見て、
あたしも嬉しくて笑った────…