──side†壱†──
"笑った顔が見たい──…"
そう思って、犬のぬいぐるみが集まるUFOキャッチャーの前で操作をしていた。
取れた瞬間、めちゃくちゃ嬉しくて葵本の顔が浮かんだ──…。
どんな反応するかな──…
笑ってくれっかな──…
そう思いながら振り返ると葵本と目が合ってドキッとした。
ドキドキしながらぬいぐるみを渡すと、嬉しそうに受け取ってくれた──…。
「時間、大丈夫?」
ゲームセンターの外に出ると、辺りは真っ暗だった。
「大丈夫だよーっ」
そのあとは、晩ごはんを食べに行くことになって、駅前のファミレスへ。
2人して、声を揃えてドリンクバーで
【イチゴミルク】を頼んだ。
その瞬間、やっぱり!!と一緒に笑い合って
不思議と話も弾んで楽しくて、送っていく間も話をしていた。