しばらく走って、店内に入ると2人の姿が見えて歩いて行った。

いつも通りの軽い挨拶を交わした。


「壱から電話なんて珍しいじゃん。」

テーブルに着くと章吾が、いつもの笑顔で声をかけてきた。


「なんかあったのか?」

向かいのテーブルに座り、俺の様子に気が付く隼人。


「俺さ……」

言おうと決めたのに、いざとなると言葉に詰まっていた。


「なんか飲むか?」

下を俯いていた俺にドリンクバーを頼んで、淹れに行ってくれた章吾。