「よぉっ」

「おう、まぁ上がれよ」

玄関の前に立っている誠也を家の中に入れ、部屋へと向かった。


「今日バイトは?」

「休みだから来たんじゃんー」

そう言って、来慣れた部屋で軽く伸びをしながら座る誠也。


「ゲームでもするか?」

「や、いいや…」


ゲームの誘いを断り、ベッドを背にして一点を見つめる誠也。

「どした?」

「──…えっ!?
わりぃ、ぼーっとしてた?」


「なんかあったのか?」


なんか元気ねーな……
いつもと違う誠也を見て思った。