中学に入って2度目の冬服。
クリーニングに出されアイロンもかけてあり
あまり皺のない制服に腕を通すあたし……
千種華音、14歳。
秋休み終了後ウチのクラスに転校生が来るという噂が流れた。
「華音ーウチ等のクラス転校生来るんだってー」
この子は親友の寶美和。
「知ってるー。女子かな? 男子かな?」
「イケメン男子か可愛い女子がいいッ!」
「美和彼氏居るじゃーん」
「まぁねー」
美和はすっごく可愛い。
小学校の時も良く告白されたらしくて
今ももちろんモテモテ。
そんな美和には小学5年生のトキから付き合ってる彼氏が居る。
あたしも好きな人ぐらいいるんだけどね。
あたし達が転校生の話をしているとき担任が教室に入ってきた。
「えーほっちゃん今日来るの早くなーい?」
「今日は転校生が来てるから早く来たんだぞー」
担任の空雅流星。
流星の星を‘ほし’と呼んで
ザ・通称‘ほっちゃん’(笑)
友達系先生で生徒にも人気がある若先生。
「っていうか転校生ってホントだったんだね」
「あたし転校生って初めてー」
席が前後だから話しやすい美和。
って美和サン美和サン……
彼氏居るのにイケメン来い!って感じの顔してますよ。
「そんじゃー姫宮ー入ってこいー」