………!!


『あっ…安心して!』


顔がひきつる。


『生みたいなんて言わないから!』




それでも精一杯の明るい声で、
精一杯の笑顔で

あたしは答えた。







『どっ…同意書をさ!書いて欲しくて来たんだよっ』

“ほら、これ”と紙を見せながら顔をあげると









智輝…なんて顔してんの…?






マヌケな顔…。

困惑したような。
気の抜けたような。




『…堕ろすしかないじゃんね』


視界がぼやける。



『ウチラもう終わってるんだし…』





あたしは溢れ出そうになる涙を誤魔化すために

『ごめん…また来る…』



部屋を出た。