これでわかっただろう、と
玄関へ向かおうとしたが
急に腕を引っ張られ視界が暗くなる
キャッ、と声と同時に
ドン、と背中に痛みを感じた
「運命は変えられない。貴方と結婚する運命なんです」
そう言って井内さんは
私の首に顔を埋めてきた
いやっ、と思っても
両手は井内さんに拘束され
全く抵抗が出来ない…
『やっ…、やめ、、んっ…』
どうにか解こうとしたが
より一層キツく腕を固められてしまう
男の人の力はこれほどまでに強いのかと
改めて感じたが、恐怖はない
固められたせいで
井内さんの片方の腕が自由になっていたことに気がついた
『い、井内さんっ、だ、ダメ…』
すーっと撫で上げるように触れる足
ゾクゾクと鳥肌がたつ
スカートを捲し上げたかと思えば
布一枚の上からゆっくり触れてくる
こんな時に不謹慎だが
意識がハッキリしている時は初めて、だ