「すぐに変わるような気持ちなら、言わないで、欲しかったっ…、優しく、しないで…っ」



………は?




「何言ってんの?」



ちょっと待て、話が見えない。


…いや、本気で待って。

今、つぼみはなんて言った?



「離して、っぅ」



俺の腕から逃れようと、必死にもがく小さな身体。


もちろんそんな弱々しい力で逃れられるはずがなく、そして俺が離すわけもなく、つぼみは俺の腕に捕らえられたまま。


これは夢かと、本気で思った。