「あ…お話したことは無いんですけど、同学年…だと思います…」
3人からの視線に何だか耐えられなくなり、下を向く。
「そうだったんだね。舜、こっちへ来なさい」
シンさんの声に、固まっていた舜さんが漸く視線を動かした。
その表情は焦っているようで、この状況に1番困惑しているのは彼のようだ。
「お話ししていた再婚相手のマスミさんと、娘のつぼみちゃんだよ」
「…ッ」
「…舜?どうかしたのか?」
「…いや、何もない」
「何もないじゃないだろう。きちんと挨拶しなさい」
わ…シンさん、お父さんみたい…。
当たり前のことだけれど、お父さんらしい一面を見るのは初めてだったのでとても新鮮な気分になった。