それは… 「何でだ?」 「知らないよ、だから聞いたんじゃん。」 いや、そうだけど… 「ウチはさ、いつの間にか、俊のこと見てたんだ。何でかわかんないけど、見てたの。」 見てた…かぁ… でも… 「僕は…空しか見えてないよ…?」 「うん?」 「だから、笹野がいくら僕にそう言ってくれても、僕は…むぐっ…」 「笹野禁止!琴音だってば!」 そう言う笹野は、僕の口に何かを入れる。