何も変わらない部屋の中に、空がいない。

「これを…」

渡されたものは、空の携帯だった。

「見てあげて?」

人の携帯を見る?

罪悪感が半端無いけど、僕は開く。

パスワードがかかっているけど、番号は…

「2525」

ゴロ合わせでニコニコ。

空らしい。

確か一個前は4649でヨロシク。

その前は誕生日だった気がする。

わかりやすい番号。