「しゅん、が…す、き…だ、よ…」

何だよ、この感じ。

凄く怖い。

もういいよ。

もう、笑わなくていい。

僕のことを嫌ってもいい。

だからお願いします。空を、

「空っ!!」

何でだよ、何でそんなふうに笑うんだよ。

まるで、もう空に会えないみたいで…

秘密って何だよ。

いきなり言われてもわかんないよ。

なぁ、空っ…

――救急車が通ります。道を開けてください。

近づくサイレンの音と同時に目をつぶる空。