「たっちー、行こう!」

無視しろ、何も考えるな。

喧嘩なんか、買ったら負けだ。

「逃げるんだな。空のこと、ほっといて、逃げるんだな。あんなこと言っておいて…」

「黙れっ!!」

気づいた時にはもう、遅かった。

「たっちー…」

「お前マジで何なんだよ。関係ない癖にわーわーとさ。誰が空のこと好きだって言った?勝手に決めつけんなよ。」

もう、止まらない。

「僕はっ、空のことなんか1度も好きだなんて思ってない。むしろウザイっ!!」

遅かったんだ。