琴音と最後の決着をつけるために、ずっとずっと練習してきた。

ずっと前から、この大会のためにって頑張ってきた。

そして、一緒に走ろうって約束してた。

なのに、私は琴音と走ることはできない。

プログラムに書いてある私の名前の隣には琴音の名前。

最後の大会で、隣同士で走れるはずだったのに。

「ごめん…ごめんね、琴音。」

私はこんな最高の舞台を逃してしまうんだ。

「謝らないの!!だって、今回が終わってもまだ次があるでしょ?」

なのに、琴音の口から出た言葉は俊と同じように優しくて。