未来から来たなんてありえない。
そんなの、あるわけない。
だけど………
レナの力強い目を見たら、信じずにはいられなかった。
「わかった……信じるよ」
レナは、未来から何を伝えに来たのか。
どうやって過去までこれたのか。
分かんないことばっかりだけど、少しぐらい信じてあげてもいいかな。
………なんて。
「これからよろしくね、麗夏!」
「こちらこそよろしく、レナ」
☆☆☆
とは言ったものの………
「ちょっとレナ! 何でついてきてんの!?」
夕暮れに染まった空の下、家に向かう私のあとをずっとついてくるレナ。
「だって、同じ家だし……てか私も麗夏だし……」
は!?
「一緒に住むってこと!?
そんなのお母さんたちに説明できないじゃん!」
「………じゃあ、ときどきお邪魔するね!
今日は“友達”ってことで泊まらせてくれない?」
友達……って、こんなに顔そっくりなのに大丈夫かなあ……。