無意識にあたしがきた場所は、あの神社だった。



もう額や首からは汗がどっとふきだしている。


そんな状況の中あたしは、神社を見渡した。

この小さい神社なら、探すのに時間はかからないはずだ。



「っ……レナー!!! レーナー!!!」


その時、かすかに聞こえた。


「うっ……あ……ひっく……」


よく聞きなれた、自分の声。




「レナ!」


あたしは視界にレナがうつった瞬間、思わずレナの名前を呼んでいた。


でもレナの隣にいたのは――……











「え……………?


なんで、鈴原くんがここに……」




いや……違う、鈴原くんじゃない。

顔は鈴原くんだけど微妙に今より髪が長いし、身長も高い。



「麗夏………なんで? 今はまだ学校じゃ……」


「それより、どういうこと?」



あたしのその問いかけに、レナは鈴原くんに似ている男の人を見てから、
困ったようにうつむいた。


その時、あたしの中に一つの可能性がよぎる。



いや……そんなわけない。

でも、まさか……。


「ごめん麗夏。


あと少し待ってて。そしたら多分わかるから」


「え、なんで?」