若者でごった返す街中を手を引かれながら歩いた。
当然のようについてく自分に、
それも当たり前に受け止めてる男。
まるで決まってたかのように普通に、
街の一角に固まるラブホテルの一つに入る。

男は実に手馴れたよう見えた。
私は初めてのことでどうしていいのか、
分からなかった。
この先起こるであろうことは勿論分かっている。
ただこの場、この瞬間でのすべき対応が
分からなかった。

そもそも好きな相手、付き合って自然になるべくして
ココにたどり着いたわけではない。

好奇心と不安、期待。

そんな私の気持ちとは関係なく
確実にものごとは進行していく。

「・・・ニナ」

突っ立っていた私の背後から男は
ウエストに手を回しなが名前を呼んだ。
左肩に顎をのせ、耳下に口元を寄せたまま
ウエストに回していた手を動かす。

ウエストから着ていたカットソーの中へと
素肌を乾いた手が這う。
そのままブラまであがる。