なんで泣いてるの?って聞いたら目にゴミが入ったとか意味不明なことしゃべるからイラついて冴えない男の腕を掴んで人目につかない場所に連れてきた。


「泣きたいなら泣けば?」


と言って冴えない男の手を離して黙って隣にいたら冴えない男は好きな人のことを勝手に話し始めた。


最初は冴えない男でも恋するんだ…とか失礼なことを心の中で思った。


話を聞くと、どうやら失恋をしたらしい。


それと冴えない男は好きな人の名前を「本原さん」と呼んでいた。


もしかしたら…美波ちゃんかな?と思って聞いてみたらそうだった。


知り合いか?って聞かれたから普通に幼馴染みと答えると冴えない男は驚いていた。


そんなに驚くこと?って思ったけど口にはしなかった。