ちらりと絢菜さんのほうを見れば、可愛がられてるみたいで安心した。

…と、それどころじゃなかった。

僕たちがこのクラスに入ったのは、きちんとした理由があるから。

このクラスにいるはずなんだ。


「なぁ、松木 哉(マツキ ハジメ)って知ってる?」


そう聞いたのは、絢菜さん。


「哉?…哉と知り合いかよ」

「名前知ってるだけだけど、」


そう、その松木 哉って奴が…栗山さんを苦しめた人物。