病院には
ママとパパ
お兄ちゃんとお姉ちゃん
蓮、圭佑、仁がいて
私の腕には針が刺さっている
少し脱水気味ぐらいで
あとは大丈夫みたい
「妃、学校だがな…」
パパが言いにくそうに
言ってきた
学校は行くよ
「パパ、私学校は行くわ」
皆驚いていた
「辞めない
辞めたら、鶴崎に負けたも同然だわ」
断言した私に
パパは笑って
「無事で良かった…
芸能関係者には言ってないんだ、鶴崎舞花の父親は彼女と縁を切ったよ
元々養子だったらしい
彼女は捕まって、院に入ることになるだろう」
そうなんだ…
「公にはしていない」
それでいいよパパ
「妃、こっち向け」
?
仁の方に向くと
唇を塞がれた
!?
「もう離さない」
っ!
「仁君、娘を頼むよ」
「はい
達也さん、こんな時に悪いんですが、相談がありまして」
?
「僕は以前から事務所を変わりたいと思っていて、達也さんの事務所に入れないかな、と」
皆、何故か笑った
「大歓迎だよ
前から引き抜こうと思っていたからね」
「本当ですか!?」
「あぁ
もちろんだ」
こうして
私の誘拐事件は
幕を閉じた
直ぐに退院した妃は
モデルの仕事にすぐ復帰した
「無事で良かったよ、妃」
瑠奈は
妃と会った瞬間大泣きした
「ごめんね
でもこうしている訳だしさ」
「妃、先輩来たぞ」
昼休みになり
先輩が迎えに来た
「行くぞ」
「うんっ」
ラブラブだよな〜
とか言いながら
俺もそれなりに青春してる
「愛梨、飯食お」
「は〜い」
こうして
彼女とご飯食べたりするのも
しばらく出来なくなる
来年パリでの映画撮影に加え
もう1本映画に出ることになった
もちろん妃も一緒に
この映画は
モデルが主役の映画
田舎から出てきた子達が
パリコレを目指す物語
[DREAM〜頂点へ〜]
撮影地はパリ
この学校からは
俺、妃、仁先輩
撮影開始は9月からで
夏休みが終わり
始業式に行ったら俺達には、パリへのフライトが待っている。
それから、俺と妃は約1年間パリで生活する。
DREAMの撮影が先にある為終わり次第、先輩は俺達よりも先に帰国。
その間の学校はパリに留学扱いになるんだ
パリの学校に少しは通うからな
さすがに撮影中でも勉強はしないといけない
夏休みぐらい
思い出を作りたい
明日は終業式後
皆でうちの別荘に行く
愛梨にはまだ
撮影の事は言ってない
恐らく2本の映画撮影が終わるのは来年の初夏ぐらいだろうと、言われた
正月は帰国するけどな…
もしかしたら
途中で仕事が入り帰国が長引くかもしれない、ともマネージャーから言われた
RAINBOWのLIVEも始まる為
忙しい
妃も最近歌を出した
なんとダウンロード数1位
上手いもんなあいつ