俺はこういう時
双子で良かったって思う
心で繋がってるような
そんな気持ち
長谷川学院高校に
転入して
安心した俺達
だが
このままでは
終わらなかった
女の嫉妬に
火がついた
これを知るのは
まだ先__________
今日は
歓迎会らしくて
近くのカラオケ店に来ている
居るのはクラスメート達
「かんぱ〜い!!」
「「サンキュ〜」」
「にしてもさ
妃って雑誌の中と外って
全然違うよね」
雪南の質問に
皆が頷いた
そうなんだ...
「そうなの?
自分じゃ分からないから」
「よしっ
歌おうぜ!」
翔太君の仕切りで
皆順番に歌い始めた
私も蓮もノリノリだ
「蓮!
RAINBOWの歌、歌ってよ」
「「イェーイ!」」
女子は大盛り上がりだね
蓮はボーカルだから
歌はもの凄く上手い
「歌うのはいいけど
動画は撮るなよ」
「「イェーイ!!!!
蓮、最高!!」」
愛梨は蓮をみて
顔を赤くしている
ボーイッシュな女の子だけど
今日は乙女になってる
「愛梨」
そっと近寄ると
「妃!
バレた?」
「そりゃぁね
顔出てるもん」
私達の会話に気づいた
瑠奈が
「愛梨は中学からずっと好き
だったんだよ
一目惚れしたんだって」
ほうほう
ふと蓮を見ると
蓮は何を歌うか迷ってる
よし
「愛梨、好きな曲は?」
「愛と光」
「蓮、愛と光歌って〜」
「へ〜い」
これでいい
愛梨は顔を真っ赤にしてて
可愛い
『俺の光は 君だけ
君という名の愛は
俺だけが知っている〜』
愛梨は
泣き始めちゃった
蓮は歌い終わると
泣いている愛梨に
駆け寄り
「大丈夫か?」
蓮!
そんな事したら愛梨が…
愛梨は口をパクパクさせてて
「あ、れ、蓮!」
愛梨可愛いわ〜
「ん?」
蓮は優しく
笑ってる
もしかして蓮も…
なるほど
私は納得した
蓮もかすかに顔が赤い
蓮は前から
彼女にするなら
ボーイッシュな子がいい
って言ってた
愛梨はまさに蓮の理想の人
これは
私がキューピットになろう
「蓮、ずっと好きでした!」
おお!
「まじ?
どうしよこれ
こんな事ってあるんだな
告白って普通男からだろ?」
わぁお
急展開だね
皆、黙って
蓮の次の台詞を待ってる