「アンジーも大変だったからね」
「そうなのか?」
蓮の質問に
アンジーは
「えぇ
私の祖父は元首相でしょう?
父の家は名門一家の長男
それに加え母は政治家の娘
両親は私に好きな事をしなさい
と言ってたから
こうしてタレントしてるけど
中には親の七光りとか
コネとか言われて
ネットは炎上
大変どころの話じゃなかったわ」
あちゃ...
アンジーは、気さくで
こんな話も自慢話に聞こえない
蓮は笑って
「誰にでもある話だな
そうだ
皆で今度家に来ないか?」
名案だね
家、無駄に広いし
「まじ?
行っていいのか?」
食いついて来たのは
翔太君と大翔君
目をキラキラさせてる
「あぁ
バーベキューでもしよう」
「お邪魔させてもらうわ」
「イェーイ!」
「よし
仕事行ってくる」
「「行ってらっしゃ〜い」」
........................................................
「あの2人ほんと似てるよね」
「妃とか何気に天然だしな」
「蓮も相変わらずだし」
「やっぱ最高だな」
「そうね」
なんて、会話がされてたのは
知らない
今回は
妃と2人で特集
スタジオに入り
〔始めま〜す〕
カメラマンは
写真を撮っていき
俺達はポーズをとる
「楽しいね」
「俺も思ってた」
〔お疲れ様でした〜〕
早く終わって速攻で帰る
家に帰ると
姉貴がエプロン姿で出てきた
「親父は?」
「京都よ
ドラマの撮影」
ってことは
家には子どもだけか
リビングのソファには
リラックスして
録画したサッカーを見ながら
叫ぶ圭佑がいる
「あぁ!
何でシュートしないんだよっ」
あいつは
サッカーが関わると
人格が変わるからな
「私、お風呂入ってこよ」
妃が風呂に行き
兄貴は、というと
かすかに、息が荒いのが
聞こえるから
多分ジム
我が家にはジムがあるからな
広過ぎんだよ...
「蓮、学校どうだった?」
「楽しい
皆、仲良いしな
あぁそうそう
今度家でバーベキュー
してんだけど
クラスの奴らと」
姉貴は
満面の笑みで
「いいじゃない!
いつするの?」
あ〜
「都合聞くの忘れちまった」
「ちゃんと都合聞いとくのよ」
あ...
ドアが勢いよく開き
汗だくの兄貴が入ってきた
「あちぃ!」
やりすぎだろ...
「聖奈、お茶くれ」
妹使うなよ
姉貴はしぶしぶ
兄貴にお茶をついだ
「サンキュ〜
うめぇ」
ぷっ
「何だよ」
「いや、おっさんだなって
思っただけだ」
兄貴も笑って
「そうだな笑」
圭佑は
まだテレビに向かって叫んでる
「あ"〜!
もったいなっ!」
ふっ
カチャ
「あ〜気持ち良かった
お兄ちゃん…何してたの?」
ちょうど風呂入ろを上がった妃が
汗だくの兄貴を見て
呆れている
「筋トレだ
筋トレ」
「「筋トレバカ」」
はもった俺達に
兄貴は
「はもって言うなよ」
姉貴は
腹を抱えて大笑いしている
「笑わせないでよ〜」
「「ごめん」」
また、はもった
俺はこういう時
双子で良かったって思う
心で繋がってるような
そんな気持ち