裕「ごめん…今日渡すのは可笑しいかもしれないけど…コレ。」
離れた円衣裕太は、私の胸元に手を伸ばした。
一瞬、ここで?!って思ったけど円衣裕太のてのひらには、キラリと光るチャームが握られていた
私の首にはネックレスが付けられていた
金色のチェーンに繋がれているのは、可愛らしい同系色の蝶のネックレスだった。
その蝶の片羽には、大きな透明に輝く石と、赤色に光る石が埋め込まれていた。
とても可愛くてセンスの良いネックレスだった
美「可愛い…。凄い可愛いコレ…
え?なに?どうして…」
裕「…俺、マネージャーにも事務所にも美織と付き合ってる事、言おうと思うんだ…」
美「……え…?」
裕「…まだ早いけど、本気で結婚も考えてる。
俺…ちゃんとしたいんだ。美織との関係…」
私は口を手で覆い、涙がぼろぼろと溢れてきた…
結婚前提?…私と裕太が?
私は首にかけられたネックレスを両手で包むように握り締めた
裕「今は返事は聞きたくないし、まだ結婚して幸せにしてやれる自信が無い。もっと俺が良い男になって…その時に改めて指輪と一緒にプロポーズするから。
今は、ネックレスだけど…俺と美織の誕生石いれたんだ」
涙が止まらず声がしゃくり上がりうまく喋ることができない。そんな私をまた、円衣裕太は抱き締めた