円衣裕太が、Dに来る…

私はVIPルームに隠れ電気を暗くした
今日は円衣裕太の為に貸切にしたから、店員も今か今かとサプライズを成功させようと待ち構えていた

思いのほか早く到着した円衣裕太がDのフロントにやってきた




裕「2人なんだけど、なんか予約してるって言ってたよ」



「はい、瑞乃様より2名様で御予約を頂いております。御案内いたします」




店員がVIPルームのドアを開け何も知らない円衣裕太が部屋に入ろうとした




裕「…VIPルーム真っ暗だよ?」




その時だった
いきなり電気がついたと思ったらVIPルームで構えていた店員達が一斉にクラッカーを鳴らした




裕「な、なに……?!」



「happybirthday!円衣様~!」





口をあんぐりと開けまだ状況を理解していない円衣裕太
私は店員の影からひょこっと飛び出し、顔の目の前でクラッカーを鳴らした

私の顔を見た円衣裕太は、全て私がした事とやっと理解したようだ




裕「はぁ~…なんだよもう!びっくりさせんなよ!」




店員と円衣裕太に向かって大成功!とピースをすると、照れくさそうに「ありがとう」と笑った。

奥にいた店員は大量の花束を円衣裕太に渡した




「円衣様、いつも御贔屓頂き有難うございます。
誕生日おめでとう御座います」




オーナーからの花束とプレゼントを、貰うと円衣裕太は満面の笑みになった。店員が一通りお祝いの言葉をかけた後あのVIPルームで二人でゆっくりと食事をした




裕「…本当にビックリしたよ
美織、仕事終わったばっかって言ってたじゃん…」



美「うそうそ!裕太の為にだいぶ前から来て待ってた。成功するかなぁーって!」



裕「マジ騙された…でもすげぇ嬉しかったけど。
それにしてもこの部屋も凄いな、これも美織がやったの?」




円衣裕太が見渡したVIPルームは、ハートの風船が何個も浮いていてbirthday仕様に飾り付けされていた




美「頼んだのは私だけど、やってくれたのはDのみんなだよ。みんな裕太の誕生日祝いたいって自分たちから手伝ってくれたの」



裕「俺、本当に幸せもんだな」





円衣裕太はグラスのシャンパンを一気に飲み干した