「なんとなく、なんとなく切りたくないの。」 彼の見透かしたような瞳が怖くてすこしだけ視線をそらした。 ________「ふゆ、わたしね、梓麻くんのことが…」 「そうなんだ、応援するね!」 「でも、ふゆは…」 「わたし?わたしは梓麻のこと”おさななじみ”としかおもってないよ」 _______ わたしに気持ちを伝える権利もアピールする権利もないのだから。