ダンダンダンダンダン
体育館に響き渡るバスケットボールの音
真ん中から男女にくぎられたそこでの授業
今日はどちらもバスケらしい
ピーーーーーーーー
「あおいーーーーー」
ホイッスルの音と同時に呼ばれる名前
ボールを持ったまま立ち止まったあおいは呼ばれた方向に顔を向けた
「なによゆうちゃん?」
かけよって由宇に声をかける
「あんた昨日どうしたの?」
「へ?」
「さーきーさーん!」
「あぁ
ステキな人だったよ」
ニコニコ顔のあおい
なにこの笑みは――・・・
なんか起きたの?!
「あのさ……
砂紀さんのことだけど……」
『英慈くーん』
歓声で声がかき消された
男子のコートで英慈がポイントをいれたようだ
へぇーバスケできるんだ……
そのようすを壁に寄り掛かりみているあおい
バチッ
わっ!?
目が合っちゃったよ
「…ぃっ、……あおい!!」
!
「あんた人の話聞いてなかったでしょ!」
英慈の様子を見ていたため全く話を聞いてなかったようだ
「ゴメン
砂紀さんのことだよね?」
「そっ!
どこまでしゃべった?
まぁいーや今言ったこともう一回話すわ
あの人ね……」
『きゃーーーー』
またもかき消された声
なんだか英慈のまわりに人が集まってるようだが……