香輝の手って、以外とおっきいぃ…。
パパに比べたら、まだまだ小さい方だけど…思ってたより…少し大きい…。
…そして何より、やっぱりキレイな手…。
白い手に浮かぶ青い血管。まるで芸術品のようにも見える。
手から感じる暖かい温もりに私は、心が震えた。
「……暖かい……」
「…当たり前だよ。僕は、今を…これからも生きて行くんだから…」
笑う香輝にウンウンと頷くだけの私。
穏やかな気持ち。
あんなに、高ぶっていた感情が、鶴の一声…ではなくて、香輝の一言でさっきまで彼すらも拒もうとしていたのに…不思議…。