「本当だよ。あの時の都は、人見知りだったの? 兄ちゃんが声かけたら、父親の背中に隠れたんだもん」
た、確かに、昔は人見知りで、引っ込み思案だった私。…だけど、それを鮮明に覚えている香輝ッて…!
って、思い出し笑いをする香輝はすぐに私の背後に視線を送る。
過去を懐かしむような…。って、私より年下なのに何でそんな表情が出来るのよ。
……病気持ちの人は、健康よりも心を逆に大人にさせるのかな?
だって、今の香輝の表情は、大人っぽくて胸を鷲掴みされたような気分。
血が逆流してるみたいに、ドクドクいってる…。
初めて香輝を見た時みたいにポップコーンが何度も…たくさん、弾けた。
ポン、ポン!
「……その時に、都が恐る恐る僕の顔を見て『白雪姫みたい…』って言ったんだよ。覚えてる?」
し、白雪姫……って、今も昔も発言が変わらなかったのか私…。
「ちょっと、ショックだったよ…」
「………ごめんなさい」