どうして、香輝は何も聞かないの? 私が病院にいる事を…。
ただの体調が悪いように見えたの?
…ううん。そんな事ない。だって、私の顔には殴られた痕が残っているもん。
優しすぎるよ香輝は…。
…その優しさが、今の私の心の奥底に痛みと共に染み込んでいった。
微かな痛み。
それは、私に何を教えてくれるんだろうか…。
ジッと空を見つめる香輝を私は、ただ見つめていた。
そこには、何もなかったはず…。
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高くなったばかりのお日様の光りに目を覚ました私は、いつの間にか戻ってきたパパに手を握られたままだと言う事に気付いた。