私とは違って、キレイな顔で笑う香輝に劣等感に近いモノが込み上げて来る。
…醜い劣等感。
でも、それは抱いちゃいけない感情だって言う事はすぐに分った。
ゆっくりと深呼吸を繰り返して、醜い劣等感を消し去ろうと試みる。
「都?」
「……何?」
…今の私…、ちゃんと笑えてる?
香輝の前で、いつも通りに笑ってるよね?
「……何か、ツラい?」
「…………何で……?」
笑え…、笑うのよ私!!
「…だって、怪我か病気なんでしょ? 一泊するぐらいだから、結果待ちか何か?」
眉を潜めて心配そうに私を見つめる香輝に、どうして入院の事をそこまで詳しいの?