「家の前で倒れてたし、少し熱も出てたみたいだから兄さんに許可得る前に都ちゃんを部屋に入れたの」






眉をハチの字にして、明らかに困った表情をしている。




「ご、ごめんなさい…」


「気にしないで! 大丈夫よ」










「…里莉?」











部屋に入ってきた男性は、30歳をこえた辺りに見えるけど日本人にしては彫りの深い顔立ちでカッコいい…。




ノックをしてスグに入って来た男の人は、里莉さんの所に近付く。



「兄さん! 仕事は…」



「切り上げて来た。家の前に人が倒れてたって新堂から連絡があったから…。彼女か?」





「はい。あ、あの、勝手な事してごめんなさい」








頭を深々と下げて、里莉さんがお兄さんと言う人に謝る。



わ、私も、謝らないと…。だって、何だか…恐そうなんだもん…。