「断らないってことは、良いってことですか?」

「あ、いや…」

「じゃあ、行きましょう!さぁ、道を教えてください」


ああもう…!断れなくなってしまったじゃないか。

とりあえず、家についたらしばらく外で待ってもらおう。そのうちに、死体を片付けなければ!


「…?裁判長…?どうしたんですか」


「ん?あぁ、いや。行こうか。」


俺はドキドキしながら、男と共に家路を急いだ。



「着いたぞ…。此処だ」


「うわぁ!立派なオウチですね。羨ましいです。」


「いやいや、そんな…」


「ことありますよ!…もう一度聞きますけど、カルロス裁判長、本当にニンマのことを知りませんよね?」


ドキリとした。こいつ…なにかを知っている?まぁ、ここでごまかしても…ナンの意味もないしな。


「ああ、ないが?どうだ、そいつ、可愛いのか?」


「止めてくださいよ、バレたら裁判官辞めさせられますよ?」

笑いながら、門を開け、俺は強く制止した。


「部屋が散らかってるんだ。少し待っていてくれないか」

「あ、散らかっててもいいですよ?いきなり言った訳ですし。ささ、入りましょうや」

「待て、と言っているんだ!!!」


再び、強く言うと、男はばつが悪そうに俯いた。そして、はい、と答えた。