「...お願いです。許してください」

「じゃあ、願いを聞いてくれるかい?」

「えぇ」

「死ね」


バァーン!



そして俺は...ニンマを撃ったんだ。


俺のせいで心も身体も汚れた、ニンマを。


ニンマ、君は...運が悪いやつだ。


俺はニヤリとして、その場を去った。


死体は、適当に片付けば良いだろう。とにかく、何事もなかったように過ごさなければならない。


街を歩いていると、ダッシュでこちらに向かってくる男がいた。

 
そいつは、俺に気づくと、息も絶え絶えに話し掛けてきた。


「あの…、クリリアス=カルロス裁判長ですよね?…ニンマを…ニンマを知りませんか!」


こいつ…ニンマを知っているのか!もしかして、こいつがニンマの許嫁?


「?どうしたんですか?顔が真っ青ですよ?」

「!!い、いや、なんでもない…。オッホン。ニンマか?聞いたこともないし、知りもしないな…。悪い」


「そうですか…。ありがとうございます。…あの、カルロス裁判長。話を…今さっき起きたことを、聞いてくれませんか?」


ここで断っては、怪しまれてしまうよな。


「よ、よし。どこではなそうか?」


「うーん、そうですね。喫茶店などは、他の客に怪しまれてしまいますよね。…そうだ、恐れ多いことは重々承知でお聞き致します。…裁判長の家はどうでしょうか?」


えっ!?まずい…。まだ、死体があるぞ。


どうすれば…。