「見るの、辛かったら、でも知りたかったら、俺、言うよ」



1ページ目を開いて、そう言われた。


ダメだ、もう、無理だ。見てられない。



1ページ目、去年のクラスの集合写真。




それをでかでかと貼って、まいまいのところに黄色のクレヨンで王冠を書いた。



その隣にいたはずの私は、黒くなっていた。



消えてた。マジックペンかな、確か、私は笑っていたのに。



「何、ご丁寧に落書きしてくれたんですか」



「いや、ないページもあった」



「え?」



「多分、池田とか金野とかのメッセージのとこだ」



池田ってのは、去年同じクラスのオラオラしてて怖かった奴。金野は、まいまいがイケメンって騒いでた、人気者の奴。



はぁ、そこだけ貰ったのね




「笑えるね、超ウケる、ギャグ線高すぎでしょ。ははっ…」



無理だ、堪えられない。



「ねぇ、あれもちょうだいよ」