よく、漫画とか小説とかで、あるよね?


幼なじみがずっと、主人公のこと思ってたりだとか、反対に主人公が幼なじみのことずっと好きだったりだとかさ。

わたし 明田メイには、絶対そんな漫画みたいなドラマチックな事は起こらないだろうな、空想の世界って思ってた。





「俺さ、ずっとお前のこと好きなんだよね」


夏の、暑い日。
わたしの部屋でテレビゲームしていた幼なじみの、滝谷 凌輝が、すっと、空気を吸うような感覚で言葉を吐いた。


思わず、食べていたソーダ味のアイスが口の中から滑り落ちそうになった。


「う、うん、わたしも好きだよ?」