だけど、それと同時に鳴り響いた音。

頭の中にあった映像を打ち消すように、突然鳴り出した音と声が私に警告する。




閉じ込めてしまえ




それが、経験したことがあるものだと感じて…震え出した身体。

一点を凝視して、それを静めるかのように私は自分の身体を抱きしめた。


腕に爪が食い込んで痛むけど、そんなの気にならない。

ただ、"怖い"という感情だけが私を襲ってくる。


その様子を見ていた先輩が私を抱きしめてきたけど…


優しく包み込むその行動にさえ震えは止まらなくて……



「紫音。大丈夫だから」



なぜか急激に押し寄せてきた拒絶の感情に、



『嫌っっ!!』



私はその腕を振り払ってしまった。